歯と口内炎の関係Information

歯と口内炎の関係

舌の先端に口内炎ができると、言葉を発するたびに痛みが走ることもあります。痛みが酷いと、「たかが口内炎と・・・」と軽く扱うわけにはいきません。口内炎のできる原因が判れば予防することができますね。

 

 

 

口内炎とは

口内炎は、口の中や周辺の粘膜に起こる炎症の総称です。いくつかの種類がありますが、一般的に最も多いのが「アフタ性口内炎(潰瘍性口内炎)」です。原因ははっきり分かっていませんが、疲れやストレスによる免疫力の低下、栄養不足(ビタミンB2の欠乏)、睡眠不足などが考えられます。それ以外に物理的刺激によるものとしては、歯科に関係するものもあります。

口内炎の原因

物理的刺激

口内炎が発生する原因として、「歯にあたると、そこに口内炎ができる」ということがあります。同じ処に何度も刺激が加わると、「慢性的刺激」になります。慢性的刺激は口内炎を引き起こす「リスクファクター(危険因子)」の1つとなっています。

・割れた歯の尖った部分が食い込む
・合っていない詰め物・被せ物が接触する
・部分入れ歯の金具が接触する

以上のような刺激が続くと、口内炎ができるようになります。口内に物理的刺激の原因がある場合は歯医者さんに相談して、割れた歯の治療や詰め物・被せ物の調整で解消できるでしょう。

痛みを伴う白い口内炎の種類

アフタ性口内炎

刺激がない時はズキズキと痛みませんが、物理的刺激を受けると強い痛みを感じます。それ以外にも、酸っぱいものや辛いもの、しょっぱいものを口にすると、痛みのでることが多くあります。

特徴

・外見:2~6㎜程度の円形・楕円形
・凹凸:少し窪んだ潰瘍
・輪郭:ハッキリわかる
・個数:平均1~3個
・痛み:強い~非常に強い

原因

・体調不良:ストレスの多い生活や睡眠不足、疲労など身体の調子が崩れると、いろんな病気のリスクが上がります。
・歯磨き不足:しっかりと口内ケアをしていないと、雑菌が増え、粘膜が刺激されることで口内炎発生のリスクが高まります。
・物理的刺激:同じ箇所に慢性的な刺激を加えられる入れ歯の金具(クラスプ)や、不適合な被せ物などが口内にあると、口内炎リスクが高まります。
・口内の乾燥(ドライマウス):唾液には潤滑油の役割があるので、不足すると摩擦が増え、物理的刺激が起こります。唾液には抗菌作用もあるので、不足すると口内に細菌が増殖することになります。
・ビタミンB群/鉄分不足:ビタミンB群や鉄分が不足すると、アフタ性口内炎の発症確率が高まります。

治療法

基本的には、普通は1週間、遅くても2週間以内で自然に回復に向かいます。ただ、以下の症例が出ている場合は医療機関を受診してください。

・一度に5個以上の口内炎が発生した場合
・大きさが6㎜以上の潰瘍ができた場合
・2週間の経過観察後も、回復の兆候がみられない場合

医療機関の治療では基本的に、以下のステロイド系の外用薬を口内炎治療に使います。

・デキサメタゾン
・トリアムシノロン

また、口内に割れた歯があったり、入れ歯の金具が歯茎にあたるなどの問題があれば、歯科治療や器具の調整で原因が取り除けます。

ヘルペス性口内炎

基本的には子供がかかる病気で、口内に白い水ぶくれが多発します。舌や歯茎などの一部だけでなく、舌の裏側や頬の内側、喉の奥など口全体に症状が広がりやすくなります。ヘルペス性口内炎は痛みが強く、飲食には苦労しますが、思うように食事ができなくても水分はしっかり補給してください。

特徴

全身にだるさを覚え、38度以上の高熱が出ることも多いのですが、大人の場合は軽症で済みます。

・外見:真ん中が白く、周囲が赤い水ぶくれ
・凹凸:膨らむ
・輪郭:ハッキリしている
・個数:口内全体に多数
・痛み:強い~非常に強い

原因

ヘルペス性口内炎は、日本人の約90%が感染している「HSV-1(単純ヘルペスウイルス1型)」によるウイルス感染症です。一度感染すると、ウイルスは「三叉神経節」といわれる場所に留まって、体内から排除されることはありません。だから、感染した時に発症するとは限らず、体内に潜んでいるHSV-1によって発症することもありますが、大人の場合はたいてい再発ですから、軽症で済むことが多いようです。

治療法

HSV-1の増殖を抑え、症状が落ち着くのを早めるために、以下の抗ウイルス薬を使います。

・ファムシクロビル
・アシクロビル
・バラシクロビル

痛みを抑えるには鎮痛薬の「アセトアミノフェン」が処方されます。

痛みを伴わない白い口内炎の種類

白い口内炎には、痛みが少ないまたは、痛みのないものもあります。

カンジダ性口内炎(偽膜性カンジダ症)

萎縮性や肥厚性など3種類あるカンジダ性口内炎の中で、白い口内炎になるのは偽膜性カンジダ症だけです。偽膜性カンジダ症は、口内に白い苔がついているように膜状の病変が現れます。ガーゼなどでこすると剥がれますが、膜の下に赤くただれた病変が現れ、無理に膜を剥がすと痛みがさらに悪化します。

ニコチン性口内炎

口内の天井にあたる場所、「口蓋(こうがい)」が白く変色します。
痛みは少ないですが、辛い食べ物や刺激物では、しみる場合があります。「小唾液腺」が炎症を起こすと、「白い口蓋の中に、赤い唾液腺が点在」するように見えます。

白板症

口の粘膜の一部が白くなって、厚く盛り上がると、「口腔癌」に変わる恐れのある白板症と呼ばれる病変ができることがあります。癌化する確率は3~5%と高くはありませんが、注意深く経過観察する必要はあります。

いかがでしたか、白い口内炎にもいろんな種類があり、口腔がんに変わる恐れのある前がん病変もあるので、たかが口内炎と軽く考えるのは危険といえます。2週間で改善の様子が見られなければ、歯科医院を受診してください。

 

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